想望のメモリアル

 ちょうど倒叙のシナリオを組みたいと思っていたところに、まんまのリプレイがあるとは思わず、読んでいてちょっと驚いてしまった。しかし、見た目には、ぱっとしたものにはなっていなかった。やはり、プレイヤーが解けるぐらいのものにして、シナリオの分量を考えるとこのぐらいのものになってしまうのだろう。もっと大掛かりなものをするには『N◎VA』のような力技での解決方法があるゲームシステムの方が良いようだ。
 あと、巻末にミステリー・タッチのシナリオの組み方が書いてあったが、ミステリーがかなり広義のものなせいか、だいぶ狭義に絞られていた。ミステリーファンとしてはちょっと納得のいかないものがあったが、本格ミステリーの作り方だと思えばそう悪いものでもない気もする。