地下鉄

 盲目の少女が地下鉄を彷徨い歩く。そこに映し出されたのは人生の歩みであり、背景に描かれた風景がなんと色彩に溢れている。それは希望なのだろうか、盲目の少女にもいつか見つけることが出来る希望なのだろうか。著者は答えを書いてはいない。ただ、手を伸ばせとそう明確に告げている。私は果たして手を伸ばしているのだろうか。そう思いなおした一冊だった。

地下鉄

地下鉄