阿波おどり殺人事件―赤かぶ検事奮戦記〈43〉

　色々と参考がてら読んだのだが、ツッコミどころが多すぎる！　まず、阿波踊り関連。徳島の阿波踊りはプロ化し過ぎてダメみたいな話になっているが、アマチュア的なものが見たいのなら無料演舞場に行けば、いくらでも出てくるよ。一体、徳島にいくつ連があると思ってるんだろう。
　ミステリー方面でもツッコミどころが満載である。桟敷の東端と西端で、どうやって（サイレンサー付きと思われる）銃声が聞こえるってんだ？　阿波踊りの喧騒を考えれば、まず不可能。加えて、桟敷の上で射撃してるもんだから、まず目撃者のオンパレードになるに違いない。これで犯人が特定できないってのも無茶な話だ。まあ、一番は主人公が何もしないままに犯人サイドの方が自滅する形で事件が解決するということだろうか。……一体何のための主人公なんだろう？

阿波おどり殺人事件―赤かぶ検事奮戦記〈43〉 (角川文庫)