DDD読了
いろいろとあって時間をかけたが、『DDD』を読了した。全体的に『空の境界』に似ていて、『fate』のような感覚を求めていた人は戸惑っていることだろう。1話目からの膨大な謎と専門用語。それが2話目以降から少しずつ、明かされていく、この感覚は一級品のミステリーを読んでいるようなものだ。
で、肝心の評価は、私が著者のファンであることを差し引いても、絶賛するだろう。それほどにできが良い。特に今回は、いままでの魔術をメインにすえた『空の境界』、『月姫』、『fate』から離れ、新たに悪魔をメインにすえてきている。この悪魔は、人の精神の弱さに潜む。つまり、我々の身近にある精神病が物語の主題として出てくるわけだ。そういった面でも、興味深いものになっている。
あと、著者が「全体的に暗いお話です」とコメントしていたが、作風なのか、もしくは序盤なので陰を潜めているのか、そういった感じはあまり受けない。むしろ、爽快感すら感じている。
- 作者: 奈須きのこ,こやまひろかず
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/10
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 117回
- この商品を含むブログ (418件) を見る