ナイトウィザード The 2nd Edition

 コンベの帰りに『わしや』に寄って、発売したてのを入手。TRPGを黎明期から立て直す原動力の1つとなったシステムだけに、否が応でも期待は膨らむ。とりあえず、さっと読んで変更部分の良し悪しを私の基準で書いてみた。


●良くなったところ
・データの煩雑な部分がだいぶ整えられていた。具体的には、闘気が無くなっている。また、対抗タイミングが無くなりオートアクションになって、使用できるタイミングがかなり具体的になった。
・魔法による行動アカウントの減少が使用前でなく、使用後になり魔法使い系のペナルティが軽減された。
・魔装という簡単に買えるマジックアイテム(というよりもソフトウェアに近いかな)が追加され、より装備の選択幅が増えた。今回は経験点を払うことにより、装備が買えるので、おそらく今後も魔装やアイテムは増えて『アリアンロッド』のようなスタイルになるのではないだろうか。むろん、重量や装備数の制限があり、レベルが上がることによって増えていくので、やはり強くならないと装備も増やせられない。


●悪くなったところ
ファンブルへの対策が無くなった。『ナイトウィザード』が『セブンフォートレス』よりも優れているのはこの部分だと思っていたのだが、今回のですっかり無くなった。防御系の対抗魔法は、防御ジャッジを振ってからの使用が出来なくなったので、ファンブルしてもそれを止めることができない。また、強化人間の必殺技『幻想舞踏』もファンブルを打ち消せなくなっている。
・種類の違う成長があるため、レベルがPCの強さと正比例しない。今回も、1つのシナリオをクリアすると1つレベルが上がるのだが、それに加えて別箇に経験点が存在する。むろん、他のFEARゲーと同じでプレイヤーに入る。そして、これによってアイテムの購入を初め、特技の取得、クラスチェンジなどが行なえる。そのためGMは高レベルセッションを行なうためには、PCレベルの他に使用可能な経験点も設定しなくてはならなくなる。また、低レベルセッションでも同様に、PC間の格差をあまり出さないために消費経験点の縛りを入れる必要があるだろう。
・行動回数の増加が10単位になった。それでなくても行動値が重要なゲームであたのにこれで、重要性は一気に増すだろう。そして、最も致命的なのは行動値ジャッジにはファンブルとクリティカルが発生しなくなったのに、プラーナの消費が出来ることだろう。今回、プラーナを使用した点数だけのD6を達成値に加えることができる。つまり、1ターン目にプラーナを叩き込んで、一気に敵を撃破していくというマンチな行動が安易に想像できるのだ。