グレンラガン感想

 昨日、友人と熱く『グレンラガン』について語りあった際に、私の中にかなりのものを残して行ってくれたんだなと気づいた。恥ずかしながらこのアニメを見たのは確か5話目が最初だったはず、それも寝過ごして後半だけ見るといったもの。とはいえ、それでああガイナックスらしいアニメだなと思って、ニコニコ動画で1話目を見たら……あまりのスピード感、あまりのスケールのでかさに舌を巻いた。
 それから、その熱を、その魂を追いかけるように見続けた。2部が終わる15話まではその熱いノリ、心地よいほどのスピード感に陶酔していた。だが、3部が始まると急なスケールアップと年月の補完が追いつかず、私の想像力で補いきれなかったとうのが悲しい現実。そのせいで、3部と4部の区間が分からずにちぐはぐに見えてしまったりもした。
 それが追いついたのは残り僅かとなった25話ぐらい。多大な代償を払った先にあるものが見えてきたとき、ようやく私もこの話のスケールに追いつけた。地球を救う程度の話など22話で既に終わっていたのだ。24〜26話と続く逆境は、最後の奇跡を起こすための必須条件。それに気づけたとき、この物語の真価が分かった気がする。あの、シモンの最後のセリフが出るべくして出たのものであると。
 絶賛された文章はいくらでも転がっていると思うので、自らの身の丈で書いてみた。とりあえず、私が言えることはこの作品から確かに熱を貰ったということだ。