ダブルブリッド Drop Blood

 本編が終わって、もう読めないと思っていたところに短編集の発売。年がいもなく喜んでしまいそうだ。短編のひとつひとつを読むごとに、あの世界を思い返して寂しくなる。きれいに終わったからこそ、その先がありえないのに、つい『if』を思ってしまう。その後の話が入ってから得になのかもしれない。彼らの未来に片倉優樹の姿は無く。残ったのは約束と思い出だけ。それもいつかは風化していくのだろう。それでも生きていく人の姿がやけに悲しかった。