宮城谷・三国志

 私が長年愛読していたもののひとつに宮城谷昌光さんの『三国志』がある。毎月、文藝春秋が出ると読んでいたのだが、それが遂に完結した。ちなみに2001年から連載が始まったそうなので12年もの長きに渡って読み続けていたことになる。いやはや、もう何とも言えないね。
 内容の方は、後漢の中期、宦官が権力を持つきっかけとなる頃から物語は始まって、蜀が滅び三国時代が終焉を迎えるまできっちり書ききってくれた。読了感は宮城谷作品のいつものごとく味気なさを感じるが、史実を元に書いていけばそうもなるんだろうね(しみじみ)。まあ、何にせよ、12年も休載することなく無事に書ききってくれたことに感謝の念で一杯だ。演技ではなく正史だからこそ持つ、歴史の妙を堪能させてくれて本当にありがとう。そして、お疲れ様でした。
 このシリーズは文芸書ですべて集めていっているので最終巻が出たら、また初めから読み直してみよう……でも、12年分ってどれだけかかるかなあw

三国志 第一巻

三国志 第一巻